チェンソーのガイドバーに取り付けるタイプの目立て用ジグ。 Oregon や STIHL でも同様のジグがあります。
おそらく、金属製の STIHL FG-3 が Granberg G106B とほぼ同等品の模様。少し調べてみたのですが、身近に FG-3を持っている人がいなかったため、十分な情報が得られませんでした。画像で形状を見る限り、ダブルベベルファイルは入らないように見えます。スリーコーナーなら行けるか?問題はどの程度チルトアングルをつけられるか.. ちょっと金額が高価なので試しに買ってみて確認するというのができませんでした..
Web 上の情報によると、Oregon のものは樹脂製部分がしなるため、あまり精度がでないという話を見かけました。
また、スクエアグランドファイリングを行うためには、通常の丸ヤスリ(ラウンドファイル)での目立てと異なり、ダブルベベルやスリーコーナーなどのヤスリのセット角度をかなり大きく傾ける (チルト、ひねり角 30°-50°前後) 必要があるのですが、それらのヤスリを使えるのか、希望の角度にセットできるかどうかが分かりませんでした。
Granberg G106B に関しては、ヤスリをセットする各設定ダイヤルの目盛は 30° までしか刻まれていないのですが、ノッチ自体はその先も刻まれてお りセット可能の模様です。また、すべて金属製であるため、しなりや遊びはあるものの、ふにゃふにゃすることはないでしょう。また、既にこのジグでスクエアグランドファイリングを行っているという情報が Web から複数得られました。( *1)
実際に 2023年1月、Granberg International から G106B を購入してみたところ、スクエアグランドファイリング用のファイル、スリーコーナーやダブルベベルをセットするにはちょっと工夫が必要なことがわかりました。
Pferd のスリーコーナーファイルは STIHL の 63PS などのロープロファイルカッターでは形状の問題からドライブリンクやタイストラップへの干渉が強すぎてかなりのダメージを与えてしまうのでうまく使えません。大きなカッターの STIHL 36RS や Oregon の 72, 73, 75EXL あたりでは使えるのではないかと思います。ただし、ちょうど良い角度で固定するのが難しいです。
無改造でもダブルベベルファイルをセットすることはできたのですが、ファイルのひねり角がほぼ 45° で固定されてしまい、微調整ができないことが判明しました。これは、ピボット部を中心にスイングする仕組みであるため、新品時の大きなカッターと摩耗して寿命末期となり小さくなったカッターでは、ファイリングアングルがかなり異なってしまうということになります。また、ファイル末端側の固定位置の問題で、スライド軸と微妙に平行になりません。
これを改善するため、ファイルをセットするホルダー部分の開口をルーターで削り込み、ファイルを45°から60°程度まで起こして、任意の角度に微調整してスライド軸と平行にセットできるように改造しました。